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第07話 命令としての再会

Auteur: あおはな
last update Date de publication: 2026-02-02 19:00:04

 その朝、エヴァレット領は、いつにも増してざわついていた。

 普段は静謐な空気が満ちている領主館にも、人の行き交う音が絶え間なく響いていた。

 厳格な警備と規律が保たれるはずの朝の館に、不穏な緊張がじわりと広がる。

 北門から、王都直属の使節団が到着している――重厚な甲冑に身を包んだ伝令騎士たちと共に、封蝋された羊皮紙を抱えた一団。

 中央に立つ騎士の胸には、国王直属の双頭鷲の紋章。それは最上位の王命であることを意味していた。

 執政たちが慌ただしく廊下を走り抜ける中、応接の間に現れた騎士が、深く頭を下げて封書を差し出す。

「国王陛下より、直筆命令にございます」

 カローラ・エヴァレットはゆっくりと手を伸ばし、恭しく受け取った。

「……王命、ですか」

 静かに封蝋を割ると、わずかに冷気が指先を撫でた。

 金の王印が刻まれた羊皮紙は、手袋越しにも確かな重みを伝えてくる。

 文字を追いながら、彼女の眉が、かすかに動いた。

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